我が家は夏休みフランスに長期帰省する。その時、子供達は1週間単位のサマーキャンプに放り込む。
バカンスが長いフランスはこの手のサマーキャンプの選択がたくさんある。
乗馬、登山、ボート、スケートボード、クライミング、キャンプ体験・・・など。
両親が働いていた夫は、小さい頃から毎年このキャンプに行くのが当たり前で、毎年、2つくらいは行っていたみたい。
小学校1年生くらいから行っていたので、小さい頃は行きたくなかったけど、大きくなるにつれ、普段体験できないことをやるチャンスと思うようになったそうだ。
現場でこの子供達を受け入れるのは、簡単な研修を受けて資格を得た主に高校生から大学生くらいの若者なのだけど、夫も最後はこの指導員(アニマトゥール)の資格をとって、アルバイトして最後はやったという。
なので、自分の子供達にも当然やらせたいわけだ。
親の対応力
私も、夏休み、ずっと子供と一緒だと煮詰まるし、自分が教えてあげられないことをサマーキャンプで教えてくれるならと思って、最初は積極的だった。
ただ、毎年毎年、必ずトラブルがあるので、だんだん負担に感じてきている。
どんなトラブルかというと・・・
大体、サマーキャンプの場所はフランスのど田舎にあるので、そこまでのバスが出ている。
フランスの北から順に大都市の郊外で停まり、子供達を拾っていくという方式なんだけど、
集合時間が真夜中、早朝
なのだ。夜11時に大都心郊外に車で送っていくのだけど、これが結構私にはハードルが高い。携帯のナビ頼りに行くのだけど、暗いしあまり治安が良くない場所を通らないといけないので、ドキドキする。
尚且つ、
バスはまず時間通りに来ない
時間より少し前に行って、30分待たされるということはザラなのだ。
そしてなんと、
バスが来ないことも!
あったのだ。なんでも、企画した会社がバス会社に連絡し忘れてたとか。しかも、
問い合わせても連絡がつかない。
30分くらい遅れるのはザラなので、みんなそこでそのくらいは黙って待つ。そのうち、流石におかしい、と騒ぎ出し、書類に書かれている連絡先に電話をかけるのだけど、なかなか繋がらない。やっと繋がって、この事実が分かった時には、「帰れる人は帰ってまた明日の朝来て!帰れない人は、一緒のバスに乗る予定だった指導員(アニマトゥール)と近くのホテルに泊まって」とのこと。この時は、16歳の息子を送っていったときで、「面白そうだから、僕ホテルに泊まるから、帰っていいよ」というので、帰ったけど、小さい子供を預ける時は本当に心配。
というわけで、毎年毎年、親の私の対応力が鍛えられるサマーキャンプなのである。
娘の対応力
末っ子11歳は、今年のサマーキャンプに「キャンプをすること」を選んだ。
今年は送り迎えを夫が担当してくれたので、私の心配はかなり減った。だけど、「ママ、私よく頑張ったと思う」と言いながら痩せて帰ってきた娘を見て、うーんと思ってしまった。
娘が話してくれたことによると・・・
毎日、移動してその度に違う場所にテントをはって過ごしていたという。食べ物は、近くのセンターみたいなところから運ばれてくる手筈になっていたようなのだけど、
ハンバーガーのメニューの日にパンだけだった
とのこと。なんでも、センターが間違えて、どこか違うキャンプ場に運んでしまったようなのだ。つまり、そこには2倍の肉が届けられ、末っ子のキャンブ場にはなし!パンだけのハンバーガーでひもじい思いをしたらしいのだ。日本の感覚では、にわかには信じられないけど、フランスではあるあるなのだ。そんなことでいちいち誰も怒らない。
娘が言うには、でも、水曜日はご馳走だったとのこと。
なんでかと言うと、別の場所で朝食をとってからキャンプに合流する指導員(アニマトゥール)がお昼を取らなくても済むように朝食を目一杯食べて、子供たちに自分の分のお昼を分けてくれたからだと言う。
水曜日は中弛みで?センターから届く量?メニューが通常みそぼらしいので、慣れた指導員(アニマトゥール)がそういう配慮をしてくれたらしい!
なんというか・・・サバイバルなキャンプ!
フランスで将来生きていけるために?
とはいえ、11歳の娘にそこまでやらせる必要ある?と首を傾げる私に夫。
「よく考えてみて。何でも予定通りに進んで、お客さん1番の日本の生活にすっかり慣れて、大学生の時にフランスに来たら…とても生きていけない。これは、将来、フランスで生きていくための準備!」
確かにそうだ!
娘よ!サマーキャンプで鍛えられ、逞しくなれ!