フレンチスクールは、2週間の秋休み。
その間、1週間は学区の日本の学校に体験入学をさせてもらっている。小6の息子は、8月末にすでに体験済みなので、勝手知ったる~という感じで、自分で荷物も用意していった。
が、長女は初めての学校。しかも、中学校ということで、少し、私も気合を入れて、初日を迎えた。
彼女は、日本の中学校自体の体験は3校目だけど、これまでは、小学校からの知り合いがいる私の母校、いとこが通う学校で、本当に誰も知らない人の中に入っていくのは初めて。
教頭先生から、文化祭の準備で合唱練習を朝晩していると聞いていたので、「文化祭の練習がメインみたいだから、あんまり、勉強しないよー。合唱やるらしいし、楽しいよ、きっと。あ、でも、フランスのコーラスとぜんっぜん違うから」と言いながら、送り出した。それでも、「行きたくない」と言われれば、無理強いはできないなと思いながら。
で、初日の感想は、
楽しかった!合唱がすごい!
で、ひとまず安心。
何がすごいか、本人曰く。
「何というか、まとまっている。しかも、やりたくない人もいるはずなのに、それを感じさせないくらいまとまっている。私もフランスにいたとき、コーラスやっていたけど、それは希望者が集まってやっていたもの。それでもこんなにまとまっていなかった!フランスは一人ひとりになると強いけど、日本のこの『みんなでなんかやる』っていうときは、本当にすごい」
その話を聞いて、20年程前、初めてフランスに行って、友人に大人のコーラス部の発表があるから聞きにいかないかと誘われて、行った時の衝撃を思い出した。
一人カラオケをみんなで舞台の上でやっている
というのが私の感想。ハーモニーという言葉は存在しないのか、この国には!と思わず突っ込みたくなった。
一人一人は、見てて笑っちゃうほど気持ちよく歌っていて、終わった後には、『いや~今日の発表は最高に良かった』と自画自賛で帰っていく姿に観客の私は取り残された気分になったのだ。
何はともあれ、娘が体験入学を楽しんでくれているのがありがたい。
「リーダーみたいな人がいてさ、フランスだったら、みんな言うこと聞かないと思うんだけど、聞くんだなこれが。きっと、うるさいなぁと思っている人もいるはずなんだけど、ついて行った方が楽だからかな、まとまる感が心地いいのかな~」と、あれこれ考えている娘を微笑ましく思う母だった。
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