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2024年10月20日 by kaori horike

息子の数学力はどうやって育てた?

今年の5月、同僚のフランス人教師から、「息子さん、数学オリンピック(Les Olympiades nationales de mathématiques)でとてもいい成績を収めたみたいよ!」と耳打ちされ、その日のうちに、学校長から「おめでとう!」の言葉と共に、「パリで行われる表彰式に参加するか」というメールをいただいた。

恥ずかしいことに、私も夫も最初の反応は、

  数学オリンピックって何?

だった。学校全員で参加したのかと思ったら、息子が有志で申し込んで、週末に学校に行って受験したらしい。時々、週末、学校で何かのテストがあって行っていたのは知っていたのだけど(汗)

その表彰式は、なんと、その翌週に行われ、その翌々週には高2(première)の息子は、フランス語のバカロレア試験も控えていたので、ちょっと参加は厳しいなと思った。でも、本人が行きたいというので、なんとパリ滞在3日間というビジネスマン顔負けの強行スケジュールで表彰式に参加させてもらった。
なんでも、表彰式に呼ばれたのは、上位50位くらいで、そこで、さらに順位が発表されるという仕組みらしい。表彰式当日、息子は上位5位に入ったと、パリから連絡が入り、ますますびっくりすることになった。

とても嬉しいけど、ちょっと困ったこと

「ママ、かなりすごいんだよ。普通の親はもっと超喜ぶところだと思うけど」

と息子に言われた。もちろん、嬉しいのだけど、どのくらいすごいのかは、実感がないので、どう表現していいのやらで困ってしまった。

さらに困ったのは、他の保護者に

「どうやって、育てたら、そこまで数学ができるようになったの?」

と、聞かれることだ。私が生じっか教師なだけに、きっと何か特別なことをしたんだろうと、保護者は思うらしい。
私だって、どうやって、漢字を教えたのか?と聞かれれば、いくらでも答えられるのだけど、数学に関しては、

  特に何もしていない

が正直な答え。そして、この息子、漢字は苦手だし(笑) それを何とかしようと漢字指導法研究に傾倒している今日この頃なのだ。。。

息子の子供の頃

息子はそもそも小さい頃から数学的にものを考えるというか、数学的な遊びを好んでいた。

例をいくつか挙げてみよう。
まずは、ミニカーでの遊び方。

一般的には、「ブーン」とか言いながら走らせてみたり、トンネルを作って通してみたり、競争させたり、車同士を戦わせみたりして遊んでいる姿をよく目にする。
でも、うちの息子は、静かによく一列に並べていた。
「何しているの?」と聞くと、

「トラック、車、バイク、トラック、車、バイクの順番にしている」

そのルールを色々変えて遊んでいるのだけど、それって、もしかして、私が苦手だった数列じゃない?!と仰天した。それが楽しいんだ・・・と。

次に、レゴでの遊び方

3つ上の姉がいるのだけど、姉の方は、レゴで遊ぶときは、横に横に広げて遊んでいた。そして、人の形のレゴをいくつか用意して、いわゆるおままごとを始めるのが通常だった。
息子の方は、大抵、上にどんどん積み重ねて遊んでいた。人の形のレゴはあまり使わず、こちらがびっくりするほど、早く、レゴの形を瞬時に捉えて、これとこれとはくっつく、それはダメ、これを二つ合わせば、これと同じ、ということをやっていた。

さらに、彼が際立ってたのは、ゲーム。

トランプでは1、2度遊ぶと、どのカードを持っていれば有利かすぐ理解して、自分が配る役をやると、ズルして有利なカードを自分の方に配布するということを幼稚園生の時から、やってのけていた!
アルゴリズムを理解するのが本当に得意で、「偶発性」で楽しむゲームより「頭脳系」のボードゲームを好み、小学生になる頃には、私はもう勝てなかった。
今考えれば、将棋とかチェスとか、もっとやらせてあげればよかったなと思うけど、夫も私もあまり好きでないので、道具と本だけ買って、埃をかぶってしまった。

よく覚えているのは、4年生くらいは、温泉旅館に行ったときに、プレイルームで麻雀をやっている老夫婦のところに興味を持っていき、自分からルールを説明してもらっていたこと。私は疲れていたので、先に部屋に帰ってしまい、でもなかなか戻ってこないので、探しに行ったら、その老夫婦と息子3人で大いに盛り上がっていて、「初めて麻雀をやったとは思えない!!」と大絶賛された!

あとは、本を読み聞かせていても、長女とは全く違うところに引っかかってきたのを覚えている。例えば、絵本を読んでいると、「ウサギがこの大きさなのに、クマがこの大きさなのはなんか変」と言ってみたり、走れメロスを読み聞かせていれば「一体何日走り続けたの?計算が合わなくない?」と言ったり・・・。いや、そこじゃないから!!というところで、真剣に考え込んでいて、笑えたのを覚えている。

というわけで、息子は、数学的な遊びを好んでやったので、次第に鍛えられたというのが私の結論。

親として彼が数学力を伸ばすためにやったこと

こういうと、みんな一様にがっかりした顔をするので、それでも私たち夫婦がやってよかったことがあるのか、考えてみた。
そんなこと?と思われるかもしれないけど

  伸びゆく芽を見守ること

くらいかな。この類の遊びに夢中になっている時は、なるべく邪魔をしないであげたり、「へぇ、そんな遊び方するんだ、おもろ!」と関心を示したり、「そういうのって、算数の考え方なんだよ。本当に算数が得意なんだね」とたまに褒めたり。
下手に手出ししたり、こうしろって言ったりしないで、面白がっていたのはよかったのかなと思う。

良い先生との出会い

あとは、良い先生との出会いが随所随所であったなと思う。
彼にとっての良い先生は、

  どんどん自分のペースで先に進ませてあげる先生

フランスでは、寺子屋みたいな小学校に通っていたので、基本的に、テキストを自分のペースでどんどん進めていき、先生がところどころで指導してくれるスタイルだった。
なので、数学だけは、確か、2学年くらい上の学年のテキストをやらせてもらっていた。

シカゴでは、先生が時々「数学クイズ」みたいな本から問題を出して、みんなで解いていたらしい。息子はそれが大好きだったらしく、ある日、先生に「その本を貸してくれないか?」と頼みに行ったらしい。そしたら、先生がなんと、ポケットマネーで同じを本を買い、息子にプレゼントしてくれた。

日本では、夏、体験入学した時、ある問題の解き方をクラスみんなで考える授業があったそうだ。日本語が得意でない息子は、「フランス語なら説明できるけど」と言ったという。そしたら、先生が、「フランス語でもいいから、できるだけ、図とか数直線を使って説明してみて」と言ってくれたらしい。息子は意気揚々とフランス語で説明して、先生は彼が描いた図から想像して、それを日本語に訳してクラスのみんなに共有してくれたということがあった。

私が把握しているのをざっと思い出しただけでも、これだけあるけど、他にも私の知らないところで、良い先生との出会いがあって、彼を伸ばしてくれたんだと感謝している。

あとは、結局、彼は、フランスの教育システムの中に長くいたのだけど、息子にとってはフランス式が合っていたんだろうなと思う。
次回、フランス式算数と日本式算数の教え方の違いについて書きたい。

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