先週の木曜日の夜、久しぶりに末っ子(6’eme)の宿題を電子版連絡帳(プロノート)でチェックしたら、次の日に漢字テストがあることがわかった。
大体2週間に1回のペースで漢字テストをしてくれているので、「そろそろかなぁ」とは思っていたのだが、時々ずれるし、全く勉強している気配がないので、今週とは思っていなかった。
本人に「勉強してるの?」と聞くと、「あ、忘れてた」との返事。ガーン。
20個の新出漢字が範囲になり、読み書きはもちろん、語彙の定義や習った語彙での作文がランダムに出題される。範囲も広いし、問われる内容も高度なので、短期記憶だけでは対応できない、素晴らしい漢字テストだ。
が、前日の夜9時、そろそろ寝ようかと言っている時にそのテストの存在に気づいてしまった…「もう無理。諦める」と半泣きの娘。
何はともあれ睡眠が大事なので、「今日は1回だけそれぞれの漢字を書いて、明日の朝、集中してやろう」と声をかけて床に就いた。
そして、朝。私が出そうな言葉をランダムに選んで模擬テストをした。こちらも仕事があるので、ファンデーションをはたきながら問題を出し、口頭で答えさせる方式だ。(道村式の「口で唱える漢字勉強法」は、こんな時にも便利!)
意外なことに、前日に見直しただけなのに結構書ける! そして、その日の夕方には、「今までで一番できた気がする。諦めなくてよかった」と自信たっぷりの様子で帰ってきた娘。
そして、1週間後に返ってきたテストでは、「クラスで最高点だった! 私史上でも一番最高!」と。
骨太の漢字力さえあれば、どんどん学習時間が短縮
その様子を見ながら、「なんでこんな短時間でできたんだろう?」と考えてみた。短時間だったから、かえって集中できたというのもあるだろうけれど、やはり
- 漢字を合成・分解する力
- 漢字の音符や部首の知識
- 熟語の仕組みの知識
- 基本的な語彙力
など、これまでの積み重ねで培われた「骨太の漢字力」が転移しているからだと思う。
そして、それをどこで培ってきたかと考えると、この子のためにと思って始めた「漢字クラブ」だったと感じる。我田引水と言われても仕方ないので、しつこくは言わないけれど(笑)
高学年からの漢字力の伸ばし方
中学に入り、フランス語の学習量も大幅に増え、アップアップしている娘。そういえば、上の2人もこのあたりから本当にきつくなったなと、思い出していた。とにかく、時間との勝負になってくる。
でも、学校の中で日本語の授業が取れて、こうしてテストがあるおかげで、苦しくても勉強を続けられるのはとてもありがたいことだと思う。テストは必ずしも悪いわけではなく、勉強のきっかけや指標として、フル活用すればいい、というのが私の考えだ。
もちろん、それでも苦しくなってしまったら、また作戦の練り直し。自分の趣味に関わる本を読む、漢検を活用して、自分のペースで伸ばしていく、といった方法もあるだろう。
漢字力のために私が手放したもの
バイリンガルの子どもを育てる中で、いつも自分に言い聞かせていることがある。それは、
何かを取ったら、何かを捨てる
ということ。
どんなに頑張っても、一日は24時間。それは変えられない。2つの言語を学ぶということは、普通に考えて時間が足りない。
漢字について、私は「きれいに書く」「書き順を正しく書く」を早い段階で手放した。それよりも、「たくさんの漢字を読めるようになって、世界を広げてほしい」と考えたからだ。その結果、残念ながら、うちの子どもたちは3人とも、お世辞にも字がきれいとは言えない。
でも、それは仕方ないと思っている。機会があれば、短期間でも書道を習わせてあげたいと思うし、本人たちが必要だと感じたら、そのときに時間をとって、きれいに書けるよう努力してくれたらなぁと願っている。
その漢字クラブについての講座↓ 本日!あとで動画販売もあるので、ぜひ!
