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2019年12月30日 by kaori horike

漢字がたのしくなる本ワーク⑥~漢字の単語あそび

漢字がたのしくなる本ワーク⑥

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シリーズ最後の本。

【お勧めの人】

- 中学年の漢字を半分以上は習得できていて、もう一段階上を目指す子ども

- 漢字そのものから、熟語(特に漢語)習得をサポートしたい親、先生。

- 漢字習得の最終目標を「漢字から意味を推測する力」と考えている親、先生。

【お勧めのレベル】

5 / 5(1:やめた方がいい 3:可もなく不可もなく 5:強く勧める)

【主な内容】

これまで、漢字そのものとその仕組みを遊びながら身に付けてしまうというものだったが最終巻では、

学び、覚えた漢字を日本語の中でどう使いこなすか

ということを遊びながら身に付けようという内容。

「一つ一つの漢字そのものを覚えても、それが日本語の中で、日本語の単語としてどう使われているかが分からなければ、漢字を生きた言葉として使いこなすことができない。」

という筆者の考えには大いに賛成である。

①漢語と和語

②漢語のいろいろ(2字、3字、1+2字など)

③漢語の組み立て(6種類)

④漢字の音と意味

の大きく4章構成になっているが、すごくすごく内容が濃くて、唸る~。

以下、マルチリンガル漢字指導法研究会の「海外で育つ子ども」たちを念頭において、中身を深堀…。

漢語と和語

 

 

⇒同じ意味を表す言葉でも和語と漢語があることを知る。

海外で育つ子どもは、圧倒的に和語ばかりを聞いて育っているので、親も含めて漢語を意識しないと…ワークの言葉も説明が必要な子供がたくさんいるだろうなぁ。

やっぱり、この段階まで来たら、漢字力と語彙力は車の両輪でどちらが欠けていても、積み上がりにくい。どれだけ、音読、読書を積み重ねてきたかの差が、明暗を分けると思う。

ま、どうせ完璧にはなりっこないので、このあたりから子供自身と目標を共有して、現地語で訳を付けて、「母語」から「外国語」に近い感じで、学んでいくといいのかも。

漢語のいろいろ(2字、3字、1+2字など)

 

 

⇒読めなくても、漢字の意味が分かって、漢語の組み合わせが分かれば意味が分かるという、漢字を覚えるメリットがよくわかる

日本語によくある「略語」も、知っておくだけで新聞の見出しとかとっつきやすくなると思う。

漢語の組み立て(6種類)

 

 

 

↑これらは、国語の教科書でも取り上げられている内容。

 

 

⇒本で紹介されているゲームも楽しそうだし、前に紹介した熟語博士のカルタ↓みたいなのを作ってもいいかも。これは1,2年生の漢字しか使っていなかったので。

edu-kachan.hatenablog.com

漢字の音と意味

これは、5つの部分

(1)同じ音の漢字・同じ音の漢語

(2)いくつもの意味をもつ漢字

(3)似た意味をもつ漢語

(4)漢語の意味のつかみ方

(5)漢語をつかった文と和語の文

に分けて説明されているのだけど…

個人的には、子供が音読みに躓く理由がよく分かって、(2)(3)あたりは特に唸ったところ。このくらいスモールステップを踏んであげないといけないのかと。

同じ音の漢字・同じ音の漢語

⇒いわゆる同音異義語。

ややこしいと言えばややこしいが、

こんな日本語をうまく利用して落語やとんち話を成り立たせてきた先輩の例になって楽しみましょう

としている発想がイイ!

いくつもの意味をもつ漢字

⇒いわゆる多義語。

「漢字には意味がある」と分かっても、日本語への接触数が限られる「海外育ちの子」は、二次的、三次的な意味まで自然に習得できてないことが多い。このワークのようなステップが必要なんだと気づかされた。

似た意味をもつ漢語

⇒これはかなり難しい…このワークをやったからってできるようにはならないだろうなぁ(笑)自分が外国語を学んだり、使っているときのことを考えても、文脈にピッタリ合った似た意味の言葉を選んで使っているとは思えない…かなりハイレベル。

漢語の意味のつかみ方

⇒このレベルまで来た子供なら、大抵の場合はこういう思考回路を持っているように思う。もっと早い段階でこういうワークをしてあげるといい。

漢語をつかった文と和語の文

⇒これは面白い。受ける印象の違いを子供の言葉で聞いてみたい!和語の世界に基本生きている「海外育ちの子」には、漢語の世界を意識させるいいワーク。

これで、全6巻のレポートは終了。

全体を通して考えたこと。

「海外で育つ子ども」たちにとっての漢字。

  楽しいだけで程々にやりたいのであれば、1巻だけで終わらせた方がイイ。

きっと、1,2年生くらいまでは日本の学校に夏、体験入学してもなんとなく楽しめて、海外では神秘的な漢字を少し書けることに誇らしさを覚えて、日本にいいイメージをもって育ってくれる。

でも、個人的には、漢字を学ぶ意味は

漢字の知識がなければ、小学校中学年程度の日本語能力で頭打ち

になると思うからなので、

  何とか、6巻のレベルまでもっていってほしい。

別に、小学校6年までの漢字が全部読めたり書けたりしなくてもいいし、書き順が違っても、字形が悪くてもいい。

  漢字から日本語の意味を推測できるセンス

を身に着けさせてあげたい。

そこまで親や先生がサポートしたら、後は語彙を増やすとか、字形を整えるとか、そういうのは本人がやりたければやればいいし、やりたくなった時にやればいい。

ふう…何とか年内にマルチリンガル漢字指導法研究会のみんなに届けようと、駆け足のレポートだったけど、伝わったかなぁ。来年は、実際にこれを使って授業案を考えたり、子供とやってみたりしたい!!

今年のブログは、漢字で始まり、漢字で終わる~。あの時、ぼんやり考えていたことから、随分歩めて大満足。よいお年を~。

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