学校でも、我が家の末っ子にも相変わらずミチムラ式eブックを大活用させていただいている。ミチムラ式といえば、
漢字の書き方の習得に活用している
という人が多いだろう。そして、右ページの写真付き語彙集のところは写真を眺めて終わってしまっている、あるいは活用できていない人も多いのではないだろうか?今日は、
語彙数を増やすため
の私の右ページの使い方を紹介したい。
もちろん、始めは、
部品の分解合成で書き方のコツを身に付ける
漢字の音訓読みを漢字タイトルで覚える
がきっちり習慣化するところに心を砕いたが、習慣化してしまった今は、そこはもう機械的にさっさとやってしまう。それよりも、家でも学校でも
親や教師、仲間が互いに手助けしあえる場所
に時間をかけるようにしている。それが、
語彙を広げる
というところだ。
その具体的な様子を、メモっておいたので、2つほど例を紹介したい。
目次
漢語のパターンに気づくような会話
熟語のところを見ていると…
娘「和室?」写真と言葉が結びつかない様子。
私(和室って言葉を知らないのか?!)
娘「和室ってばあばにある部屋みたいなこと?」
私「そう、畳が引いてあって、ちょっとものを飾ったりできる床の間があって、地べたに座ってできる部屋。和は日本、室は部屋を表しているんだね。だから、日本風の部屋を和室って言うんだよ。」
娘「へー、あれって和室って言うんだ。」次の言葉と写真を見て「洋室?じゃあ、洋室ってどういう部屋?豪華な部屋??」
私「あー豪華に見える?そうね。この洋っていうのね、アメリカとかヨーロッパって意味があるの。だから、アメリカやヨーロッパ風っていう意味。アメリカでもフランスでも下に座ったりしないじゃない必ず椅子に座って、ベッドに寝るでしょう。今は日本でも当たり前になってるし私たちの家もそうなってるけど、昔の日本はそうじゃなかったんだよね。」
要は、始めの漢字が次の漢字を修飾する形の漢語(○⇨●)の説明をしているわけなのだけど、そんな難しいことを言わず、
写真からまず本人なりに予想するステップを大事にすること
本人の持っている経験や知識と最大限に結びつけるようにすること
に気をつけながら、漢語が作られるパターンの一つに気づくような種まきをしている。これが中学年でしっかりできれば、高学年でいかめしい漢語や漢字が出てきても、圧倒されないはず!
応用力を鍛えるクイズ
私「じゃあここでクイズです。今、家にあるトイレは、洋式トイレでしょうか和式トイレでしょうか?時々外で見かけるトイレと違うでしょう?」
娘「あー、あのしゃがむトイレ。私が最初怖かったやつ?あれは日本にしかないから、和式?」
私「そう、大当たり。いま家にあるのは洋式トイレなんだよね。座れるから楽ちんだよね。そうやってアメリカやヨーロッパからいいなって思うものをどんどん日本に取り入れてたんだよね。」
こんな風に、ただそこに書いてある言葉の説明で終わらせてしまうのではなく、そこで得た知識を次に応用できるようなひと押しを心がけている。
もう一つ、上記の「室」の後に学んだ「作」の漢字学習場面の話。
「本人、「つくーる」の読みはすでに知っていて、余裕な様子。
でも、漢字タイトルの『作品のサク、つく_る』を読んでも「さくひん???」と音読みはしっくりこない。
右のページを見て、「作文」を発見。
娘「ああ、作った文だもんね。作品は、そうか、作ったものか」
娘「作戦?」
私「戦(セン)の訓さんはね、戦うという漢字、戦う時に負けないように色々アイデアを作るでしょう?それが作戦』
娘「作曲?」
私「作る、曲だから、曲を作ること。」
娘「作曲って音楽のこと、それとも言葉?」
私『音楽、メロディのこと。じゃあ、言葉、歌詞を作ることをなんていうでしょう?右のページの下の方に答えがあるよ。見つけて!ヒントは、歌の言葉のことを歌詞というよね』
娘「あ、あった、作詞」
そのあと、Youtubeで歌を引っ張ってきて、作曲〇〇、作詞〇〇と書いてあるところを一緒に見るところまで見届けた。
ここまでやれば、今度から、Yotubeで歌を探す度にそこに目がいくはず
というわけで、私は漢字の指導で、一字一字の漢字の習得にはそれほど、力を注いでいない。もちろん、覚えるたのコツを教えたり、成り立ちやストーリー作りをして覚える、思い出す糸口を教えたりはしている。でも、本当に覚えるためには、やはりドリル的な練習で本人が覚えようと努力する時間の確保も必要だし、そうしても、多少は忘れてしまう。なので、それよりも、授業や親子の時間では、
漢字を手がかりに語彙を増やしていけるその原理原則に関わる部分
に触れることに神経を注いでいる。それには、このミチムラ式漢字eブックの右ページがとても役立つ!語彙だけなら漢字辞典でもいいのだけど、やはり、写真があると、子どものモチベーションがグッと上がるし、会話も弾む!