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2022年3月1日 by kaori horike

漢字が「わかる」から「使える」になるまで〜かけ算の九九から考える

我が家の末っ子は2年生。かけ算の九九を習得、習熟する学年だ。

自宅で進めているZ会では掛け算の九九の仕組みを丁寧に理解させてから習熟のステップを踏んでいるのがよくわかる。

私が子どもの時は、いきなり覚えさせられたような気がするけれども、今の算数は、数学的な考え方をきちんと学ぶことを大事にしているので、まどろっこしいくらい丁寧でとてもいい。

目次

かけ算の九九、日仏の教え方の違い

普段通うフレンチスクールでは、ほとんど習熟練習はしないで、このようなかけ算の九九の仕組みというところにすごく力を入れている。フランスでは、機械的な計算よりも論理的な思考を養うことに数学の意味を見出しているからだと思う。フランス人はの先生は、日本育ちの子どもたちが計算になると目を爛々とさせ、得意になって集中していやるが、論理的に説明するとなると途端にできないと嘆くのは、20年前も今も変わらないが、最近の日本の算数教育はフランス型に近づいてきたと感じている。

ただ、フランス式で勉強した時、九九が機械的にポンポン頭から出てくる、使える位までとなると、ならない(笑)

フランスでは、とにかく、あまり習熟というところには力点を行っていない。そのため、中学に上がってもあげたの九九をぱっと思いつかない子が結構いる。それはアメリカも同じで、中学に上がって九九の答えをぱっと言うだけで子供たちはすごく驚かれたり、数学の天才みたいに言われたりして驚く帰国子女の子どもたちの話はよく聞く。

私は、フランス式の算数の教え方の方が後々、応用力が効いてくるし、伸びしろも大きいと思うので好きだ。

しかし、九九に関してはスラスラ出てくるまで、覚えてしまった方がいいと思って、そうアドバイスしている。

我が家の末っ子は、単純に暗記すると言うことに慣れていないため、私のアドバイスに全く耳をかさず、習熟の段階に入ってもいちいち足し算をしたり、知ってる九九の答えを活用して答えを出したりと自分なりに工夫しながら答えを出す方を好んでいた。

例えば、6×4を6+6+6+6にしたり、6×2=12は知っていて、かける数は分解してもいいと理解しているので、6×2+6×2=12+12=24と答えを導くのである。

フランスでは、時間や正確さより、この思考過程をとても大事にし、これで良しとされるので、暗記してしまおうというモチベーションが働かないのである。

図と式を合わせて九九の仕組みを丁寧教える。
頭を使って答えを出している様子がメモの消し後からわかる

習熟を助ける日本の学校の仕組み

どうしたもんかなぁと思ってる12月、日本の学校にダブルスクールで出かけた。ちょうど九九をやっていて、見事にここで覚えさせていただいた。

徹底して反復練習をさせる仕組みがあったこととやはり皆で楽しく競争意識を持ってやるピア効果がうまく働いたんだと思う。

今では、フレンチスクールの課題にもさっさと答えられるので「ママ、やっぱり覚えてよかったよ」とう本人も嬉しそうである。

日本の学校でいただいた九九チャレンジ表

漢字も九九と同じ、使えるまでには習熟が必要

この件から、漢字も同じだよなと思った。

漢字の成り立ちや部首の意味、形声文字のしくみ、熟語のしくみなど、漢字の原理原則を楽しみながら、漢字を知る段階はもちろん大事。だけれども、それだけでは漢字を使えるということには決してならない。漢字を使える段階まで持っていくには、意識して覚えようとする時間、エネルギーが絶対に必要。人によっては、ドリル的な反復練習が有効だし、漢字テストや漢字検定など、目に見えて成果が分かるもの、期限があるものを用意する事はとても有効な手段である。

教師や親ができることはこうした環境設定

これまで、この漢字テストが最終目的みたいになっていて、漢字の原理原則がないがしろにされてきていたので、なんだか漢字テストもドリルも悪者みたいに扱われているけれども、漢字を「使える」というところまで持っていくためには、1つの大事な手段だなと思った出来事だった。

小学校1、2年生では、当たり前だが子ども自身がこういう環境設定をできるわけではない。これは、周囲にいる教師や親がしてあげられることだと思う。もちろん中学年高学年になるにつれ、それを自分自身で意識してできるようになり、自律学習者に育てていかなくてはならないのだけど。

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