前回のこの記事以降、末子の漢字学習について書いてなかった。
マルチリンガル漢字指導法研究会での勉強通して得た「一番いいと思う方法」を組み合わせて、最近は、毎日15分、以下のメニューから娘の気分で選ばせている。
①ミチムラ式カードを使って1年生の漢字の書き
②漢字リズム音読1年生
③漢字が楽しくなるシリーズの教材で遊ぶ
漢字って基本的には
単調な学習。
一定量積み上がらないと楽しさもわからない。
ので、いくつかのメニューを用意して、飽きないようにその時の気分によって変えられること、だけど淡々と積み重ねる習慣をつけたのはよかったのかなあと思ってる。
それで最近娘がはまってるのは、ミチムラ式カードを使いながら、
字を美しく書くこと
目次
美しく書くことにはまったきっかけ
「読み」と「書き」の習得には、かかる時間に雲泥の差があるので、最初は「書き」をすごく面倒くさがっていた。なので、「とめはねい」、まして「きれいに書ける」ところまでは言わないようにしてきた。それもあってか、9月からフレンチスクールで新しい先生にあたると、「縦の線が全体的に曲がっている」と指摘された。
それが、あることをきっかけに急に自分からきれいに書こうと意識するようになった。それは、
学校の先生にはなまるをもらうため
大好きな先生に褒められたいというただそれだけの理由で、きちんと書けていても、何度も消して書き直し、はなまるに値する字を書こうとするようになった。
なので、家庭学習でも字がきれいかどうかで、〇と「はなまる」に分けることにした。そうすると、すごくよくがんばり、普段の字もどんどんきれいになっていっている!花丸の威力ってすごい(笑)!!!
字の美しさを指導するポイント
字を教える段階で美しさは問わない
娘を見ていて思うのは、
「読み」が無意識にできて、書きもすらっとかける段階
になって初めて、「美しく」に意識が行くんだなと。だから、初めからすべてをやろうとすると、嫌になってしまう。なので、字を覚える段階では「美しく」は目をつぶってあげないといけない。たまに、運よく、うまくかけた字に花丸を付けてあげれば、自然に「美しさ」に目が行く。
ただ、のちに「美しさ」につながるように、指導の時、ここだけは気を付けた。
① 書き順の基本
本当に初期のころに、「漢字がたのしくなるワークシリーズ①」の以下のページで、「書き順の大まかなルール」を教え、娘が間違えるごとに、この表を見せて、ルールの基本を思い出させていた。これで、あっという間に、娘は驚くような間違いはしなくなった。
② 一画につき、ひとつの唱え言葉
うちはのちのち「書き」に絶大な効果を発揮する、唱えて覚えるミチムラ式を使っている。でも、ミチムラ式を使う時、大事なことは、唱え言葉を丸ごと暗記しよう思わないことだと思う。初期段階で大事なことは「一画につき一つの言葉」ということを意識すること。
例えば、「口」の二画目は、「ヨコ、タテ」と言ってはいけない。「カギ」と一言でいう。そうでないと、二画で書いてしまうからだ。
また、「力」の一画目は、「カギばね」とうちでは命名して、はねまで一画で書き切るように意識させている。
字を整える段階で
①わかりやすく褒める
上に書いたように、丸か「はなまる」で、子供にフィードバックするのが一番わかりやすい。「この字、お手本みたいだね!」「うまくて、光って見えるよ!」とか、誉め言葉にはバリエーションを持たせて。
②具体的なコツを示す魔法の言葉
時々は、どうしたらうまくなるか、具体的に示してあげる魔法の言葉をかけてあげるといい。
例えば、「口」は四角に見えるけど、縦の線は微妙に内側に向かっているんだよ」とか「「の」は時計の針の12時ではなく、1時くらいから始めるとかっこよく見える」とかいうように。
美しさの次に目指すものは?
それは、速さだと思う。
ある程度美しさは崩れてしまっても、やはり早く書けないと、実用性がない。教室でも、板書の写しが遅いと、本来の学習内容になかなか時間を避けない。それが、変に美しさにはまってしまって、国語の授業が書写の授業に様変わりしてしまう児童がたまにいる(笑)
というわけで、漢字の学習は
読める
→見よう見真似で書ける
→書き順を意識して書ける
→形を整えて書ける
→速く書ける
→普段書く文で自然に漢字を使える
位のスモールステップで、子供に応じて、指導の言葉をかけていくかなくちゃいけないと娘から学んだ私。これまではこれをいっぺんにやろうとしてきたところがあるなと反省。段階を間違えた声掛けは、子供のやる気をそいでしまうので要注意。
学校でたくさんの子供を教えたときに得られる気付きと自分の娘を継続的に定点観測できることから得られる気付きとまた違って面白い。後者は、もう後はない(笑)ので、楽しまないと!
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