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2019年7月17日 by kaori horike

継承語児童の強み~文字より言葉を先に知っていること

先日、「継承語としての日本語」を教える教室を一緒に教えていた同僚と話をしていた時のこと。

 

なかなか、ひらがなを覚えられないお子さんがいるんだけども…

   1字1字テストするとできないのに、単語を見せると読めてしまう

 

という話。例えば、「ぼうし」と言う言葉の「う」という言葉を知らなくても「ほ」「し」が読めると自分の知っている「ぼうし」という言葉から想像して、「帽子」と読めてしまうと言うのだ。

 その時、「次のレベルに進めるために、ひらがなをどれだけ正確に読めるかのアセスメントテスト」の話をしていたので、これでは継承語児童のこうした特性を考慮しないと、正確なテストにならないという文脈だったので、この特性がマイナスのような表現になっている。

 

でも、この話をきっかけに、

  文字を読めなくても、すでに単語を知っている

という事は、継承語児童の強みなんだなと思った。

 なぜなら、「外国語」として日本語を学び始めた子供が、

  文字より先に言葉を知っている

ということは、非常に少ないからだ。幼児期からイマージョン教育などをやっていない限り、基本は

  文字と言葉の習得は同時か文字情報⇒言葉の習得

だ。これは、なかなかにまどっろこしく、幼児から小学校低学年の子供は嫌気がさしてしまう学習だ。だからと言って、活動や視聴覚教材のみで日本語を教えようと思っても、日本語に触れている時間が少なすぎて、なかなか定着しないのが現状。

 

それが、継承語児童は、ある程度文字が読めるようになったら、バックにある知識が読めない「文字」情報を補って、単語を読み取る、本を読むなど次のステップに行くことが可能。

つまりつまり、親や教師などサポートする人たちは、

単調な文字練習作業は最低限にして、意味のある言葉や文、文章をどんどん読む活動を取り入れたほうがいい。

さらには、

中学年、高学年に向けて、文字の反復練習より、とにかく、たくさんの語彙を文脈の中で(本の読み聞かせ、体験など)を埋め込んであげることが大切。

 

こう書いてみると、なんだか前から分かっていたことのような、当たり前のことのような気がするが…

 継承語というのは、

  「国語」と「外国語」のちょうど中間

を意味する。両方の教え方が、参考になるけども、どちらもぴったりとははまらない。

  教えてる方も、大概どちらかの見方に偏っている。

国語として日本語を学んできた親や先生は、継承語児童の足りないところばっかり目がいってしまうけれども、外国語として日本語を学ぶことを考えれば、ずっと有利な立場にいる。

このことを忘れないでおきたい。そして、その強みを伸ばすような指導法を考えないといけないと改めて思った。

 

 

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