フランスの新学年(9月)の風物詩?に、デレゲ(déleguée)選びがある。いわゆる
学級委員
だ。これが、いつも激戦。つまり、たくさんの子供たちが立候補するのだ。
立候補した子供たちは、ポスターを作り、公約をみんなの前で述べて、選挙で選ばれる。
今年、フランスでCP(日本でいう小1)に入った末っ子は初めてこのことを先生から聞き、
「私も立候補する!」
と、目をキラキラさせながら帰ってきた。
毎年、学級委員選びの時期、すごいなと思うのは、
立候補者が多いこと
だけど、今年はその驚きも一段と大きい。
こんなシャイな子まで立候補したくなる!
とは!!
大げさかもしれないけど、「市民育成」の第一歩をフランス教育は、大成功を収めている!だって、公約を掲げ、政治家に立候補する人が多くて、選挙で選ばれるのだから。
きっと先生の持っていきかたがうまいんだろうなぁ~
本人曰く、
「前のデレゲはね、校長先生に話しに行って、休み時間にみんなで使えるボールを買ってもらったり、トイレが臭いから、においのボールを入れてもらったりしたんだって。給食の時間、音楽を流すというのはダメになったんだって、余計うるさくなるから。」
というわけで、一生懸命、公約を考え、ポスターを描く末っ子がかわいい。
上の二人は、すでに経験済みで、選ばれた日にはとても嬉しそうな顔をして帰ってくる。そのうち、
どんな公約をすれば票が入るのか
社交を広げておくことが大事
とか、いろいろな戦略に走りだす。
それも含めて、微笑ましい。
因みに、私と相談して、末っ子が掲げた公約は…
休み時間に遊べる日本の伝統おもちゃ導入
まずは、保護者に寄付を募る⇒足りなかったら校長先生と交渉
年度末に、誰が一番うまいか遊びコンクール
今年のテーマは、「エコ」「オリンピック」というので、結構いいじゃんと二人で話して、フランス語の下書きをパパに見てもらったら…
「あのね~投票するのは子供で、先生じゃないから。これじゃあ、票が集まらん!」
とダメだしを喰らった(笑)すまん、娘よ。根っからの教員なもので…。
「じゃあ、代案出してよー」と言ったら、
年度末に、パーティ
休み時間に使えるボールを増やす(これで男子の表はゲット)
だそうな。
長男は、
「週に一度、校庭を掃除してきれいな学校」
の公約で当選したことあるし、邪道(笑)に走ることはないと、結局、最初の二人の案に決定。書くのは手伝ったけど、みんなの前で話すのはできるかな?
ところで、この選挙、選挙は熱くて、その後は公約はどこにいった?という状況に陥りやすい。あ、これは本物の政治家も同じか!
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