前回、クラスでの単元末と絡めた使い方について取り上げた。
子どもたちの受けがとてもいいので、何か他にもクラスで使えないかなと思って、考えついたのが
復習と先取り学習に使うこと。
以下、どんなクラスでどんな風に使ったかを紹介したい。
目次
生徒たちのプロフィール
私が持っているクラスは、2年で1学年分の国語の教科書を進むペースでカリキュラムが組まれている。つまり、一般の日本人の子どもの半分のペースだ。
それで、もうすぐ受け持ってから、1年が終わるが、今年度分の漢字の習得ができているかと言うと、
読みも書きも合格点の生徒が3分の1
読みと書きの一部が合格点の生徒が3分の1
前の学年の積み残しが多すぎて、今年の入っていかない子が3分の1
という心もとない状態。日本語の優先度は家庭よって様々であること、フランス語の習得を優先しないといけない家庭があることなどから、漢字習得の優先度や目標も違うので、致し方ないところもある。
このバラバラなレベルの生徒たちに、集団であることを生かせて、夏休みの間に各々が自分のレベルにあった学習法で勉強を続けられるために、私が最後できることは何か?と、ずっと考えていた。
やり方
そこで思いついたのが、今年学年の「上」をやり終えたクラスでは、
その復習と来年度学習予定の「下」の漢字の先取り学習にリズム音読を使うこと。
まずは、該当学年のリズム音読のチャレンジ表を配布。
残りの授業で、そのうち7回分だけ扱うことを説明。その後7回の授業は次のように、行っている。
①クラスで、みんなで音読。難しい言葉はイラストを見せながら解説。
②家で練習。練習量の目安がもてるように記録できるプリントを用意。
③クラスでランダムに数名指名してリズムよく音読できるか確認。
友達同士音読ができるか確認し合う。
授業の流れは、前にリズム音読を扱ったときと同じ(上掲の前の記事参照)なので、子どもたちも勝手知ったる~という感じでスムーズにいった。
ここがツボ!
難しい熟語はイラストで一枚一語彙で提示
これも前回と同様だが、さらに気を付けたことは…
絵を一枚ずつ提示すること
一つの絵に一枚のスライドを使い、一つの語彙に一つの絵を示すことで子どもたちが集中しやすいようにした。
レベル差を考慮した相互評価
前回と同様、家庭学習の状況を確認するために、次の授業でランダム指名して確認はしている。ただ、中には、それがプレッシャーになってしまう子もいるようなので、「ルビあり」か「ルビなし」は自分で選択できるようにした。
あとは、前は一人ずつ授業外の時間を使ったりして聞いていたのだけど、それだとこちらにも余裕がなくなるので、子ども同士ぺアにして、聞きあい、
◎ ルビなしすらすら 〇 ルビありすらすら △ もう少し練習が必要
という、簡単な評価をするようにして、すべての子どもが時間内に学習の成果の見せ場を作るようにした。
短時間で語彙定着にひと押し
こちらが準備にかけられる時間も授業で漢字にかけられる時間も限られているので、単純に、導入の時に使ったスライドを確認の時にも使うことにした。
絵を掲示してそれが指し示す語彙を言う
という単純なもの。さらっとやれて、語彙定着の一助にはなっているかなと思う。テストみたいにしつこくやるとお互い疲れるので、誰かに引っかかればいいなぁくらいな気楽な気持ちでやっている。
効果のほどは?
まだ、現在進行形なので、効果のほどはわからないけど、宿題をやってこない子もきちんとやってくるので、それだけでもかなり良い。
授業では、7回分しか用意してあげられないけれども、それだけやれば、自分の好みやレベルにあっているかわかるだろうから、後はその方法が自分に合うと思う生徒さんには個別で本を購入してもらって、夏休みの学習につなげてもらえたらと考えている。「6学年分のリズム音読は割安なのだけれども、生徒さんに買ってもらうにはちょっと高すぎるかも」とぼやいたら、早速、著者のふじ子先生が、学年別を出してくださるということに!
1学年分だけでも試しに!と思われる方は、どうぞ下記にご連絡ください。
小野ふじ子さん gakouono@gmail.com (PDF購入希望、希望学年を記入)
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