前の記事で息子が来年度のフレンチスクールでのコース選択を日本語ではなく、英語にしたことを書いた。
通っている在日フレンチスクールでは、ちょうど中1の国語の教科書に準じた学習が終わったところ。それなりに漢字テストの勉強などをしていたけども、本人曰く、
語彙の意味が難しすぎて、丸暗記しているだけで、何も意味がない
とにかく、嫌々やっているので、全然成果が見られない。
公文も続けてきたのだけど、一応目標としていた中1レベル(G2)まで終了して、こちらももううんざりしている様子なので、そこで終了することにした。
このままでは、日本語とはしばらく疎遠になってしまいそうな彼である。
母として、最後何かやってあげる事はないかなぁと考えて、
「漢検5級」(小学校6年生修了レベル)を受験
をお勧めした。もちろん本人はやりたくない。
「とりあえず過去問1回解いてみて、レベルを把握するところからやってみよう」となだめてやってみたところ、
200点中74点
がっくり!読みのところも半分しか点が取れていない。
それで、本人ますますやる気をなくした。
そこで、漢検はとりあえず横において、
小学校6年生までの漢字が読める
を目標にしようと話し合い、私の中でホットな、「漢字リズム音読」を息子とやることにした。
目次
中2息子とのリズム音読の取り組み方
①息子に毎日15分、一緒にやれる時間を決めさせた。→夕飯後を選択。
②リズム音読の6年生を第1章から順番に開始。
③ルビ付きを1回読んだ後、知らない言葉を私が解説した後、覚えられるまで読む。
④ルビなしで読めるか確認、読めない漢字には線を引いておき、少し時間を置いてから確認。
⑤知らなかった熟語で短文作るなど、語彙定着へ一押し
やってみて気づいたこと
ノリノリにはならない!
すでに私より身長が高い中2男子。こちらがどんなにノリノリに読んでみても、しらけてるだけ。
「普通に読んでいい?」と言って、お経みたいにモゴモゴ読んでる。
びっくりするぐらい覚えが速い!
小2の末っ子と比べての話なんだけども、2回くらい読むと読み方をマスターしてしまい、15分の毎日の時間で、復習時間をとっても2〜3つ位のペースで進む。末っ子は、だんだん早くなってきたとは言え、10回読んでも毎日1つ進むのはかなり苦しいし、忘れるスピードも速いし、設問の形を変えられたら答えられない事も多々なので、驚いてしまった。理由は、
末子は予習なのに対して彼は復習であること
やはり、なんだかんだこれまでの積み重ねが効いていること
なのかなぁと感じている。自分でもサクサク進むので嬉しいらしく、嫌がらずにやる。
リズム音読がもし予習ではあまりうまくいかなかったことも、復習として使えばまた違うふうに働くかなぁというのが、発見だった。
バイリンガルの子にはちょうどいい語彙レベル
これが1番強調したいところ。
バイリンガルの子どもがちょっと背伸びすれば届く語彙レベル
漢検の問題も、教科書の巻末にある語彙も、正直、海外で日本語を継承語として学ぶ子にはかなりハードルが高いのだ。
ちなみに漢字リズム音読で選ばれている語彙は、
著者の小野ふじ子さんがお母さん目線で選んだもの
そんなに難しくなく、でも、海外で暮らしていても知っていて欲しい言葉という基準で選ばれている。海外暮らしが長く、補習校でたくさんの生徒を見てきた著者だけがなせる技だと思う。
漢字の勉強始めると、必ず、「こんな言葉を覚えても、どうせ使わないからすぐ忘れちゃう。意味がない。」と言っていた息子がもう一度、漢字に、語彙に向き合ってくれるのは、本当に嬉しい。
リズム音読と並行してさせたい読書
リズム音読は、言うならば筋トレ。
やっぱり、「実践」が伴わないとなかなか本人の中にストンと落ちていかないだろうなと思う。
これまでは、いやいやながらでも学校で国語の授業があったし、公文もやっていたので、そこで接触する機会があるかなと思っていたけども、これからはそれもなくなってしまう。何か好きな本でも読んで欲しいけど、やはり
彼のもつ日本語力と読みたい内容の本のレベル差が大きく
て、手が伸びない。で、マンガでもいいかなと思った。
気に入ったのがあれば、バンと大人買いしてやろう!ということで、漫画選びに、マルチリンガル漢字指導法研究会のメンバーが紹介してくれた、漫画の図書館に行こうと思う。