先週の日曜日は、マルチリンガル漢字指導法研究会2021年最後の定例会だった。
12月は海外に住む、クリスマスがメインの人たちにはかなり参加が難しい月なので、思い切って「オフィスアワー」と称して、座談会をすることにした。ヨーロッパやアメリカのクリスマス前の忙しさはよくわかっているので、「きっと閑古鳥が鳴くだろうなぁ、数名でもゆっくり話せたらいいなぁ」という位な気持ちでいた。
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蓼食う虫も好き好き
ところが、ふたを開けてみたら、zoomの画面いっぱいの11名の参加。「本当は行きたかったのだけど。 どうしても無理だった。」というメッセージを事前に送っていただき、正直、感動してしまった。 参加してくださっている皆さんも、 お子さんの世話をしながらの参加、何とか時間を作って半分だけの参加、朝5時だから 目が腫れぼったいと言いながらの参加、日本勢は夜10時なので眠い目をこすりながらの参加…と皆さん何とか参加して くださっている様子が本当にありがたいなと思った。おまけに、涙あり笑いありの 超密度の濃い1時間半となった。私はといえば、毎度のことながら、新しい気づきもたくさん得られ、ここのところ行き詰まっていた自分の漢字指導の突破口がいくつか見えた。それにしても、蓼食う虫も好き好きだなと思ってしまった(笑)
研究会の原点を思い出す
こんな忙しい時に、 漢字の話をするために時間を捻出して、集まって白熱トークする人って他にいる?世の中の平均から見たらかなりマニアックな人たちだわ、私たち。そう考えて、何かこれデジャビュだよなぁと思った。
そういえば、3年前の年末、こうやって 漢字についてスイスの元同僚と4人で集まって延々5時間ぐらい話してたんだ! 私はフランスへの一時帰国中で、いろいろ やらなくてはいけないこと、やりたい事がたくさんある中で、家族と意見や時間を調整して無理矢理作り出した時間でそれをやっていた! その時、物足りなくて、職場が違っても国が違っても、同志とつながって深めあえつづける研究会あればいいなぁと強く思ったのだ。それで、当時、かなり時代の先を行って、オンラインセミナーを広げていたLearn Japanのホール典子さんにそれとなく投げかけて、その時、受けていたミチムラ式セミナーの仲間に声をかけて、このマルチリンガル漢字指導研究会が生まれることになったんだった。それが2019年の3月。
国境を越えて年末漢字研究会
国境も年齢も学校種も超えた研究会
そうして生まれた、 違う仲間を集まって研究会は40人近くになっている。30代から60代の幅広い年齢層の人が集まって、お互いリスペクトしながらも変な気は使わずに率直に意見を交わせる。こんな忙しい時にこうやって集まって話ができるってすごく貴重でありがたいことだなとつくづく思った。大学の時に先生に「教育は共育」とおっしゃっていたけど、その通りだなと思う。共に子どもを育てたり、共に親や指導者も育っていったりしないと辛くてやっていけない。
今年を振り返って、一番嬉しかったことは、この研究会の仲間と「漢字リズム音読セミナー」を作り、研究会外に発信できたこと。来年もまたこの研究会でシナジーをうみ、まずは、それぞれが日々の実践に生かせること、そしてできれば、世界中で悩んでいる漢字指導に困っている人たちにヒントを発信できたらいいなと強く思う。
この研究会を通して生まれた「出会い」に心から感謝!
研究会のこれから
発起人としては、すこし、「落としどころ」みたいのを考えないといけないのかなと思う時もあるけれど、基本は、あまり先のことを考えすぎない、形にとらわれない、会自体を続けることがいいとも考えない、私がファシリテーターでなくてもいい、とかなりのんびりというか、のびのび?考えている。2022年もメンバーと緩く、でもしっかり繋がって、共に前進して行けたらいいな。