仕事柄バイリンガルを目指す子供たちを数多く見てきたけれど、成功した例の共通項は一つ。
読書好き
まあ、これは日本で普通に教育を受けている子の学力差の説明にもよく引き合いに出されるのだけど。
ただ、最近、バイリンガルを目指す保護者間で聞かれるようになってきたことの多くが
Youtube漬けにするといい
という話。
- 同年代の子供が話している言葉を聞ける
- 興味がある内容が簡単に見つけられる
- 話題が豊富
など、いいところがたくさんある。たくさんネイティブの言葉を聞くからか、発音や適格な場面でのネイティブっぽい表現がうまい。こんな時代だから、取り入れない手はない。問題は、親にとっても子にとっても本を読むより楽なので、どんどん読書の時間が侵食されてくること。そうすると…
- 幼少時の読み聞かせをカットされている子は、なかなか大きくなっても読書するようにはならない。
- 読み聞かせをされていない子は、聞く話すはできるようになっても、聞く書くの時に、躓きやすい。字に興味を持ちにくい。
という弊害が生まれる。
でも、私が変化を恐れているだけかな、新しいテクノロジーをもっと取り入れた方がいいのかな、何にこんな違和感を感じているんだろうと、もうすぐ5歳になる娘の様子を観察してみて気づいたこと。
最大の違いは、
読み聞かせには「間」があること。
ページをめくる間、こちらが別のことを考えている間など、意図せずとも「間」が生まれる。意外にこの「間」が大事で、この時に娘はわからない言葉を質問したり、自分の感想をぽそっと言ったりする。「○○ってどういう意味?」「このお母さん、やさしくないね」と。
動画だと、どんどん本人の意志とは関係ないスピードで物語は先に進んでしまい、わからない言葉はそのまま放置されるし、自分の感想を持つ間、人とそれを交流する間もなくなってしまう。
学校で学習するということは、わからないこと(上位概念あるいは知らない世界)をわかっている簡単な言葉で説明してもらうことだと思う。
幼児期の読み聞かせは、豊富な語彙にプラスして、
わからないことをわかる言葉で説明してもらう経験を積める
からいいのだと思う。
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